ハンツビル(アラバマ州) – 2023年12月14日 – ノースロップ・グラマン社(NYSE: NOC)の統合戦闘指揮システム(IBCS)は、先ごろ行われた低層防空ミサイル防衛センサー(LTAMDS)の統合を通して、米陸軍の防空ミサイル防衛に大きな変革をもたらす重要な基盤としての役割を継続的に実証しました。11月と12月にニューメキシコ州のホワイトサンズミサイル実験場で実施された難易度の高い実射フライトテストにおいて、複合的な経空・ミサイル脅威を撃破するために戦闘空間の全域でデータを連接し、センサーとシューターを統合するIBCSの能力が再び実証されました。

最近の実射フライトテストにおいてIBCSは以下のことに成功しました:

  • LTAMDSからのデータを取り入れ、低高度および高高度で接近する脅威を探知・特定し、正確な複合航跡を継続的に維持しました。
  • PAC-3ミサイルの火器管制を通して、巡航ミサイル標的および戦術弾道ミサイル標的と“交戦・撃破”しました。 

ノースロップ・グラマンは開発中のLTAMDSセンサーをIBCSに統合することによって、完全な戦闘空間の状況認識を提供するIBCSの能力を強化しました。IBCSに統合されたLTAMDSは、既存のペトリオット・レーダーに代わるものとして2027年に展開されます。

Northrop Grummans Integrated Battle Command System Expands the Battlespace During Live-Fire Flight Tests with New Sensor - Japan
ニューメキシコ州ホワイトサンズミサイル実験場に設置されたノースロップ・グラマン社製造のIBCSのEngagement Operations Center (EOC)(写真提供:米陸軍)

専門家のコメント:

ノースロップ ・グラマン社コンバットシステムズ・ミッションレディネス部門バイス・プレジデント兼ゼネラル・マネージャーであるレベッカ・トロゾーンは次のように述べています。「IBCSへのLTAMDSの統合は、この種のシステムとして世界で唯一のIBCSにとってさらなる重要なマイルストーンです。IBCSは、現在そして将来のネットワーク化された防空ミサイル防衛を費用対効果に優れた形で最適化することによって、複数のミッションを跨いで戦闘空間を再構築し続けています。米陸軍やグローバルパートナーと協力しながら、ノースロップ・グラマンは現在そして将来の脅威に打ち勝つことができる、既存のパラダイムを打ち破るシステムであるIBCSを引き続き発展させていきます。」

IBCSLTAMDSの詳細:

IBCSは、製造元、軍種やドメインに制約されず戦闘空間において現在利用可能なアセットだけでなく、将来のアセットも連接する革命的な指揮・統制システムです。オープンでモジュール化された、スケーラブルなIBCSのアーキテクチャを通してIBCSは戦闘部隊がこれまで有したことのない能力をもたらします。IBCSは行動を取ることを可能にする戦闘空間の完全な単一ピクチャ生成のために、様々なセンサーからのデータを融合し、それによってシューターの最適化のための十分な情報に基づいた迅速な決定を可能にします。この能力によって戦闘空間は拡大し、戦闘部隊には敵を撃破する最適な対処方法を決定するための時間的余裕がもたらされます。IBCSは米陸軍の防空ミサイル防衛の近代化戦略の中核であり、現在ポーランドに配備されています。IBCSはマルチ・ドメインかつ複数国がかかわる将来における基盤的要素となります。

LTAMDSは米陸軍の次世代防空ミサイル防衛レーダーです。この360度アクティブ電子走査アレイレーダーは、多種多様な脅威―有人機から無人機、巡航ミサイル、弾道ミサイル、そして極超音速ミサイルまでーに対する先進的な性能を提供します。

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