バージニア州ダレス – 2022年6月27 日 – ノースロップ・グラマン社(NYSE: NOC)のシグナス補給船が国際宇宙ステーション(ISS)の軌道を上昇させることに成功しました。今年2月からISSとドッキングしていたシグナス宇宙船は、自機のメインエンジンを稼働させてISSの軌道を今後のミッションを行うのに必要な高度へと調整しました。

Northrop Grummans Cygnus Spacecraft Successfully Reboosts the International Space Station - Japan
今回の軌道調整を行う前、国際宇宙ステーションとドッキングしている状態のシグナス補給船

今回の成功には、予防策として延期された前回の軌道上昇措置の教訓が活かされました。エンジニアによる分析によって、各種観測パラメターが軌道上昇に向け想定範囲内にあることが示され、今回の軌道上昇のためにフライト・リミットが調整されました。

ノースロップ・グラマンの商用宇宙・タクティカル宇宙システム担当のバイス・プレジデントであるスティーブ・クレインは次のように述べています。「シグナス補給船によるISSの軌道調整は、ISSを運用しサポートするための新たな極めて重要な能力を示すものです。また、ISSと将来の宇宙探査ミッションにシグナス補給船が提供できる非常に大きな能力も実証するものです。」

シグナス補給船は2013年に初めてISSへのミッションを実施しました。それ以来、ノースロップ・グラマンはカスタマーのニーズを満たすべくシグナス補給船に様々な能力向上を行ってきましたが、軌道調整はその最新の成果です。より大型のカーゴモジュールの使用によるISSへの輸送量の増大、より軽量かつ大容量の太陽光発電パネルと燃料タンクの装備、そして軌道調整を可能にするため様々なシステムのアップグレードなどを行ってきました。

シグナス補給船はこれまで25トン以上の装備・補給品をISSの宇宙飛行士に届けてきました。今年2月に打ち上げられたシグナス補給船は、6月末までISSとのドッキングを維持します。その後ドッキングを解除し、安全にコントロールされて太平洋上で大気圏へ再突入する予定です。

クレインは次のようにも述べています。「シグナス補給船のプログラムで得られた経験は、ノースロップ・グラマンの他の有人宇宙プログラムにも活かされています。シグナス補給船はNASAの月周回有人拠点であるGateway向けに計画されている最初のモジュールである、HALOと呼ばれる住居・ロジスティクス拠点の基盤となります。Gatewayは月の軌道を周回し、月の表面探査の拠点となるだけでなく、将来的には月以外の宇宙探査も可能になります。」

このプログラムとは別に、ISSの退役後に向けて、ノースロップ・グラマンはNASAやその他商用宇宙カスタマー向けに、実績のあるシグナス補給船のフライトシステムとクルーのための先進的なテクノロジーを融合させて、安全で信頼性が高く、そしてコストエフェクティブな商用宇宙ステーションをデザインしています。

ノースロップ・グラマン社について 

ノースロップ・グラマンは、グローバル・セキュリティ及び人類にとっての新たな発見に活動の重点を置くテクノロジー企業です。時代を切り拓く弊社のソリューションは、顧客が米国及び同盟国と結びつき、発展し、自らを守るために必要な能力を提供しています。顧客の最も困難な問題を解決するという共通の目的を原動力として、弊社の9万人の従業員は可能性の限界に日々挑戦しています。