レドンドビーチ(カルフォルニア州) – 2023年11月15日 – ノースロップ・グラマン(NYSE: NOC)は、米宇宙開発庁(SDA)向けの16基のミサイル追跡衛星からなる低軌道コンステレーションのクリティカル・デザイン・レビュー(CDR)を先日完了しました。これにより、次に宇宙機の製造にとりかかることになります。

  • このCDRは、当初スケジュールよりも早く、契約締結から13ヶ月内に完了しました。
  • これらの衛星は、極超音速ミサイル等の先進的ミサイル脅威の発射初期段階から迎撃まで識別・追跡を行うTranche 1 Tracking Layer (T1TRK)の一部を構成します。
  • 軌道上でこれらの衛星は4つの低軌道軌道面のうちの2つで運用され、Tranche 1 Transport Layer (T1TL)と連接されます。T1TLも、全世界に展開する米軍を繋ぐ高速・大容量データ転送ネットワークとして設計されたSDAの拡散型戦闘宇宙アーキテクチャ(PWSA)の一部です。
Northrop Grumman Completes Critical Design Review for the Space Development Agencys Tranche 1 Tracking Layer - Japan
T1TLは極超音速と弾道ミサイルを探知・追跡し、最終的にターゲティングするように設計されています(イラスト提供:ノースロップ・グラマン)。

専門家のコメント:

ノースロップ・グラマン社のOPIR (Overhead Persistent Infrared)及び地理空間システム担当のバイス・プレジデントであるカンダス・ギブンズは次のように述べています。「私たちは非常に高度な脅威に対抗するために、より敏速に対応できる柔軟かつレジリエントな宇宙アーキテクチャを開発しています。前倒しされたスケジュールの中でも、この重要なCDRというマイルストーンを通過したことで、我々は重要度が増しているミサイル防衛・追跡技術の提供へさらに一歩近づいたことになります。」 

拡散型戦闘宇宙アーキテクチャ(PWSA)の詳細:

T1TRK向けの衛星のうち14基はそれぞれ広域観測視野(WFOV)センサー 1基、光学通信ターミナル3基、Kaバンドの通信ペイロード 1基を搭載する予定です。2基の衛星は火器管制ソリューションを実証する中域観測視野(MFOV)赤外線センサーを搭載する予定です。

ノースロップ・グラマンは次世代の低軌道コンステレーションであるSDAのPWSAに衛星と地上システムの両方を提供するメインコントラクターです。ノースロップ・グラマンは、この重要なミッションを支えるため、多くの能力あるサプライヤーからなる産業基盤を活用しています。PWSAには以下の2つの主要な取り組みがあります:

  • トラッキング・レイヤー:赤外線によってミサイル警戒・追跡を行う衛星からなるグローバルなコンステレーションの開発を目的としています。トランスポート・レイヤーの低遅滞のメッシュ状の通信ネットワークと連接することによって、低軌道上から従来型だけでなく最先端のミサイル追跡が可能になります。
  • トランスポート・レイヤー:低遅滞かつ大容量データの接続性を提供するよう設計されており、全世界で米軍のミッションをサポートします。

これまでにSDAはノースロップ・グラマンと132基の衛星について契約を結んでいます。今年3月には、T1TLのCDRを成功裡に完了し、10月にはTranche 2 Transport Layer-Alpha (T2TLアルファ)を担う38基の衛星の設計・製造契約をSDAと締結しました。

ノースロップ・グラマン社について 

ノースロップ・グラマンは、航空宇宙と防衛技術分野におけるグローバルなリーディングカンパニーです。時代を切り拓く弊社のソリューションは、カスタマーが世界と繋がり、また世界を守るために必要な能力を提供し、人類の探究の境界を広げています。カスタマーの最も困難な問題を解決するという共通の目的を原動力として、弊社の従業員は可能性の限界に日々挑戦しています。  

 

この研究は米政府からの拠出資金を一部受けています。本文書に含まれる見解と結論は作者のものであり、米政府の公式な政策を示すものとして解釈されるものではありません。